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「じゃあ、コレ渡しておくわね」
 由香里さんは白衣の胸ポケットから一枚の名刺を取り出し、オレのスーツの胸ポケットへと入れる。
 そしてオレの耳元へと口を近付けた。
「プライベートな時でも、いつでも連絡して良いからね」
「はいはい」
 顔が近かったオレ達は、キスをしようとした…がっ!
「若様、由香里。今、帰った…」
 そこへノックもなしに扉が開き、梢さんが帰還した。
 梢さんはオレと由香里さんの格好を見て、固まってしまう。
「ええっと…。おかえりなさい、梢さん」
「梢ちゃん、おかえりぃ」
 ビシッと音が鳴る。
 …それは梢さんの体から発せられた音だった。
「由香里…、アンタ何、若様にくっついてんの?」
「あらぁ、だってわたしはずっと若様の先生だったんだもん。仲良くなってもぉ、不思議じゃないでしょう?」
 由香里さん、そのわざとらしい甘ったれた声は何で今出す?
 どんどん梢さんの顔が険しくなっていくじゃないか。
「ふっ…。桔梗から若様をアンタにあずけたって聞いて、慌てて仕事を片付けて戻って来れば…一体どんな教育してんのよぉ!」
 ドカーンっと、梢さんの怒りが爆発した。
「きゃあん! 梢ちゃん、こわぁーい!」
「待ちなさい! 由香里!」
 そして二人の女性は部屋の中で追いかけっこを始めてしまった。
 オレは一人部屋に出て、壁に背をつけてため息を吐く。
「やれやれ…」
 まあ梢さんからしてみれば、教え子が親友と寝たら、そりゃ怒り狂うわな。
 後でこってり事情聴取されそうだ。
 そんなことを思いながら、げんなりしたオレだった。



 ―が、オレは本当の意味で、この会社の恐ろしさを理解していなかった。
 『性』、つまりセックスとは奥が深いもの。
 この時のオレは、セックスとは異性同士で行うものだと勝手に思い込んでいた。
 そんな考えが砕かれるのは、これからそう遠くない未来の話し。


<終わり>
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 いつもの仕事で騎乗位が多いのかもしれないけれど、オレは教え子の立場。
 そこまで男としてのプライドは捨てたくないので、途中でいつも入れ替わる。
 まあでも…女性に上に乗られるのも、気持ちイイものなんだな。
 オレの上で乱れ狂う由香里さんの姿を見ると、結構興奮するし。
 何てことを、本人が一生懸命に勉強を教えてくれる姿を見ながら、思うことじゃないな。
 由香里さんは教科書片手に、説明をしながらホワイトボードに授業内容を書き込んでいる。
 そして笑顔で振り返る。
「どお? 若様。大分覚えた?」
「まあ大体は」
 由香里さんの勉強の教え方は上手くて、親切。
 こうやっていると、まるで塾に通っている気分になる。
「若様は飲み込みが早くて助かるわぁ。これなら梢ちゃんがいつ帰って来ても、大丈夫そうね」
 いつもの癒やしの笑みで言われ、オレは苦笑する。
 普段はこんなに素敵な女性なのになぁ。
 …二人っきりになると女豹のようになるんだから、本当に女性って怖い。
「そう言えば梢ちゃん、そろそろ帰って来るんですってぇ」
「そうなんですか?」
 初耳なことに、眼が丸くなる。
「トラブルも一段落ついて、社長から帰社のお許しが出たそうよぉ」
 社長ことオレの親父は、オレや母さんの前では甘えた姿がふざけた姿しか見せない。
 けれど歴史あるこの会社の社長という面では、かなり厳しいらしい。
 秘書である梢さんや桔梗さん、それに由香里さんもどことなく親父を怖がっているフシがある。
 …まっ、でなきゃこんな闇のお仕事のトップになんて、いられねーんだろうな。
「でも終わるとなると、ちょっと残念ね」
 由香里さんは少し寂しそうに笑って、近付いてきた。
「若様と二人っきりの勉強会、楽しかったのになぁ」
 そう言ってオレの膝の上に乗ってくる。
「…ありがとうございます。オレも寂しいですけど、由香里さんを待っている人は多いですよ?」
 マッサージ部の女性部門の部長である由香里さんを、必要としている人は多い。
 オレ一人で独占するのも、そろそろ悪い気がしてきたところだ。
「ふふっ、そうね。若様、わたしはいつもここにいるから、疲れた時は来てね。身も心もトロけるぐらいにぃ、解してあげるから」
 そう語る由香里さんの眼は、欲望に濡れている。
「…ですね。その時は頼みます」
 由香里さんとセックスするのは気持ち良い。
 また機会があれば、お願いしたいところだった。

 ちゅぅうっと音を立てながら吸い上げると、口の中で乳首が立った。
 もう片方の胸を手で鷲掴みにして揉むと、再び由香里さんが甘い声で叫ぶ。
「あーんっ。そんな激しくしちゃダメェ!」
 言葉ではそう言うけれど、腰が再び動き出しているのだから、感じているんだろう。
 オレは顔を上げて、由香里さんの顔を覗き込んだ。
「今度はオレが由香里さんを気持ち良くさせてあげますよ」
「えっ? でもぉ…」
「クタクタになるまで、してあげますからね」
 耳元で低く囁くと、びくんっと体が揺れた。
「やんっ…。若様ったらぁ」
 期待に満ちた眼を向けられ、オレは改めて由香里さんに覆いかぶさる。
 足を大きく開かせ、オレも由香里さんの体により密着するように体を進める。
「はぁんっ」
 淫らな喘ぎ声に誘われるように、オレは腰を動かし始めた。
 ―その後、3回も射精したあと、冷静に戻ったオレはいつものごとく、深く後悔にかられてしまう。
 セックスに溺れまいと思っている心とは反対に、慣れ始めている自分の体を怖く感じ始めていた。
 …やっぱり『性』を扱う会社なんて、嫌いだ。



 それから十日間、オレはずっと由香里さんと二人っきりでマッサージの勉強会をしていた。
 午前中は人間の体の仕組みについて、教材を使いながらの指導を受けた。
 そして午後から実際に互いの体を使っての実技講習。
 …が、最終的には『性』の方に向いてしまうのが、ウチの会社というもの。
 おかげでと言うか、由香里さんと勉強会をする時は必ずセックスが入った。
 しかもあの部屋で。
 けれど幸いにも、部屋はいつもオレと由香里さんしかいなかった。
 まあウチの会社は他にもビルがあるし、マッサージ部門の関係者はそっちに行っているのかもしれない。
 ……でもその原因がオレというのは、酷く申し訳ない気分にさせられる。
 暗くなる気分とは反対に、体の方はすっかりスッキリしてしまった。
 由香里さんは何も言わなかったけれど、いつもマッサージをしてくれるのはオレの体の疲れている部分。
 そこを重点的にマッサージを受けたおかげで、体は絶好調になった。
 …そして下半身も毎日抜かれたおかげで、こっちもすっきり状態だ。
 本来なら喜ぶべきだが、日に日にオレは落ち込む。
 だって由香里さんったら、オレの上になりたがるんだもの。

 上気した顔で言うのはとても色っぽいんだけど……最近の客は、そんなに短小だったんだろうか?
 思わずそんな疑問が思い浮かんでしまう。
 けれど由香里さんの中はとってもあたたかくて、そして締め付けが気持ち良い。
 勃ち上がったペニスを包み込むような、柔らかさとぬくもりが言葉に出ないほどの快楽を与えてくれる。
 …何か、由香里さんらしいな。
 上手く言葉にはできないけれど、由香里さんは中まで彼女なんだ。
 そんなことをぼんやり思っていると、由香里さんはついに動き出す。
 両手をベッドについで、しゃがみこむ形で動き出した。
「ああ~っん! 気持ち良いっ…気持ち良いわぁ!」
 気持ち良さそうによがられるのは嬉しいんだけど、声、大き過ぎないかな?
 でも由香里さんのよがる声って、凄く色っぽい。
 清楚な容姿に反して、淫らな動きがたまらない。
「由香里さんっ、由香里さん!」
 オレが腰を動かす暇もなく、由香里さんは上下に動く。
 スゴイ腰の動きだ…!
 息つく暇も無く、攻められてしまう。
 入れる時は緩むのに、出そうとするとキツク締まる。
 こういうのを名器って言うんだっけ?
 由香里さんは亀頭部分だけはずっと中に入れたままで、激しく腰を打ち付けてくる。
 ぐじゅっぐじゅっと、二人が繋がっている部分から淫らな水音が生まれる。
 オレの先走りと、由香里さんの愛液が混じり合った音が、ひどく卑猥に聞こえる。
 それに由香里さんの動きが激しいものだから、大きな胸も激しく揺れる。
 その淫らな姿に、ペニスは限界まで膨れあがってしまう。
「ゆっ由香里さん、オレ、もうっ…!」
「ええ、イって良いわよ?」
 由香里さんは妖艶な笑みを浮かべ、腰を深く下ろす。
 そして深く繋がったまま、前後に腰を動かし始めた。
 コレってグラインド騎乗位、別名エロ腰って言われる動きなんじゃっ…!
「あっあっ、くぅっ…!」
 しかしペニスを全て膣の中に入れられたままこんな動きをされて、オレはまたもや痙攣しながら射精してしまった。
「ああっんっ! 熱いし、それにスゴイ勢いでふき上げてくるぅ!」
 由香里さんはオレの射精を膣の中で受け止め、背中を仰け反らせた。
「はぁはぁ…! 由香里さんっ!」
 オレはとうとう堪えきれなくなって、上半身を起こした。
 そして真っ赤なバラの花びらのような乳房に食いつく。
「やぁんっ! わっ若様ぁ」
 甘ったるい声で呼ばれると、余計に熱くなってしまう。

「あうっ…」
 やっぱりそうなるのか。
「あっ、でも若様がお望みならばぁ、このまま萎えるまでしゃぶるっていうのもアリよ」
「…それは無しでお願いします」
 女性に一方的にフェラでイかされまくったんじゃ、流石に男の面子が立たない。
 …何でこうも勃たなくては良い所だけ勃って、立つ所は立たないのかなぁ?
 下半身は熱を持ったまま、オレは落ち込んだ。
 その間に由香里さんは服を脱ぎ捨て、オレの上に跨った。
 ああ…やっぱり対面騎乗位。
 にしても、やっぱり由香里さんは脱いでもスゴイなぁ。
 柔らかそうな女体は、細身の女性よりも何だかその…色っぽく見える。
 特に由香里さんは胸が大きい。体のラインも滑らかな感じで、つい触りたくなる衝動にかられてしまう。
「もしかしてぇ、若様は女性が上になるのははじめてぇ?」
「…もしかしなくても、そうですよ」
 半派ヤケになって答えると、由香里さんは何故かキョトンとした。
「梢ちゃんは下になるタイプ?」
「梢さんとはこういうことはしません」
「アラ! そうだったの?」
 由香里さんは本当に驚いている様子を見せた。
 …と言うか、社内ではオレと梢さんはとっくにセックス済みと思われているんだろうか?
 ……有り得そうで、マジ嫌だ。
「じゃあわたしは若様のはじめての女性ね」
 しかし切り替えが早いのが、ウチの社員でもあった。
 由香里さんはオレのを握りながら、自分の蜜口へと当てる。
「ふふっ。こんなに猛っているのは久々よ」
 だからリップサービスはいらないんだって。
 ちょっとうんざりしていたけれど、由香里さんの中へ入っていくと、すぐに頭の中は快感に染まる。
「あっああっ!」
「あんっ! あっ、スゴイっ…! 若様のって本当に立派…」
 由香里さんは顔を赤く染め、息を弾ませながら、一気にズルッと入れてきた。
「くっぅっ…!」
 口の中とはまた別の熱さに、クラクラしてしまう。
 由香里さんの膣の中はドロドロに溶けていたのに、オレのが入り込むと一気に締め付けてくる。
 それだけでもイきそうになるのを、我慢するのに必死だ。
「由香里さんの中っ…熱くてドロドロですね」
「やぁんっ。だって欲しかったんだもん!」
 熱く潤んだ眼で見つめられると、本当に理性が吹っ飛びそうだ。
「んっ…若様は動いちゃダメよ。わたしがっ…動くんだからぁ」
 …その体は女性なのに、口調が幼いのはカンベンしてほしい。
 若干だが、背徳感を感じてしまう。
 けれど由香里さんはオレのを全て飲み込むと、自分の中に刻みつけるように何度も腰を揺らす。
「はぁ…。気持ちイイ~。こんなの、本当に久し振りぃ」