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「紗雪と申します。えっと、若様、ですよね?」
 写真で見た通りの女の子が、目の前に現れた!
 オレは中腰で立ち上がる姿勢のまま、しばし女の子に魅入った。
 …写真で見るより可愛いな。
 何より肌の色がこう、女の子ってカンジがする。
「あの…?」
 可憐な仕種で首を傾げる。
 そこでハッ!と我に返った。
「あっああ。梢さんから言われて来たんだよね? オレがその、社長の息子」
「そうでしたか。良かったぁ」
 胸の前で両手を合わせて、天使のような微笑を浮かべる。
 う~ん。こんなに可愛い子は始めて見る。
 しかし感心している場合じゃない!
 彼女はどんなに可愛くても、【夜】の派遣社員なんだ。
「あの、とりあえず座ってくれる?」
「はい」 
 彼女…紗雪は嬉しそうにオレの向かいのソファーに座った。
 実際会って見ると、やっぱり十代だよな?
 これで二十代はありえない気が…。
 しかしあの梢さんの眼を思い出し、背筋が寒くなった。
 深追い禁物。彼女だって女なのだから。
 咳払いを一つし、オレは紗雪を真っ直ぐに見た。
「あの、梢さんからは何を言われてここに来た?」
「はい。若様のセックスの相手をするようにと言われて来ました」
 サラッと言ったよ! このコ!
 外見は可憐な美少女でも、やっぱりウチの社員だな…。
「あっ、あと若様は『あまり女性の相手をしたことがないので、大切に扱うように!』とも言われました」
 その言い方はとんでもない誤解を招くっ!
 つーかそれ言ったの、ぜってー親父だろ!
 家に帰ったらしばくっ!
 母が泣いても殴る!
 心にそう決意し、オレは深呼吸した。
 そして笑顔を浮かべる。
「あっあのな」
「それで若様はどういうプレイがお好きなんですか?」
 …聞いちゃいない上に、このコ、とんでもない発言ばかりする。
「SM? 調教? あっ、それとも野外プレイとかですか?」
 しかも次から次へと、隠語が飛び出す!
 外見とのギャップが激しすぎて、聞いているオレがダメージを受けてしまう…。
「もしコスプレプレイが良いのなら、衣装を取り寄せますけど…」
「とっ取り寄せるってどこから?」
「梢さんに電話で頼めば、すぐに届けてくれるそうです」
 スタンバッてんのか!? 梢さん!
「あの、わたし演技上手なんですよ? 学生でもナースでも、何でもできます!」
 …輝く笑顔で言われても、何だか引いていくんですけど。
「若様は何が良いですか?」
「いや、オレは普通のプレイで…」
 ってオレも何言っているんだ!
「普通…ですか。アブノーマルプレイはお嫌いですか?」
「オレはノーマルなので」
 そこはキッパリ言っといた!
「そうですか。ではベッドの上ですね?」
 そう言ってスタスタと寝室へ向かって行った。
 何か…さすがはウチの社員ってカンジだ。
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