FC2ブログ
 風呂場には大きな天窓があり、そこから美しい夜空が見えた。濃紺色の空に数え切れないほどの星が瞬いており、大きな満月は黄金色に輝いている。
「住んでいる家に温泉があるなんて、贅沢ね。ここは静かで良い景色を見られるし、足を伸ばせるほど大きな浴槽も素敵だわ。……『離島へ嫁に行く』なんて最初はいろいろと不安だったけど、実際はそう悪くはないかも。でもあんまり長く入っていると、のぼせちゃうわね。次に入る人がいることだし、早く身体を洗った方が良さそうだわ」
 美保がお風呂から上がるのを、草太と草一郎は待っているのだ。長湯をすると二人の自分に対する印象が悪くなってしまうだろうと、美保は考えながら浴槽から出た。
 この家は男所帯のはずなのに、新品の女性用のジャンプーとリンス、それにボディーソープまで置いてあったことに、美保は感動する。
「……随分と気を使わせてしまっているわね。でもありがたいわ」
 ここへ来るまで不安と緊張で胸が押しつぶされそうだったが、いざ来て見ると、普通に島人の家へ嫁ぐような感じで安心した。
 確かに生活するにはいろいろと不便な島ではあるが、住んでいる人達はみんな親切で優しい。
続きはブロマガを購入して楽しもう!
このコンテンツはブロマガ(有料)です。
購入すると続きをお楽しみいただけます。
ブロマガって何?